楽器のあれこれ

🎵 リヒャルト・ハンミッヒ 🎵 2024/02/19

 今日の最後の生徒さん、このひとの楽器は旧いオーガスト・リヒャルト・ハンミッヒなんですが、吹き始めたらいきなり「ひゃらほへー」って。あーこれはトリルキィのバネが外れたな、て思ったんで、「ちょっと貸してみ」。でもパッと見どこが外れてるかわからないんですよ。

 なんで発見しにくかったのかというとドイツものお約束のスチールバネを、それも針バネでもないごんぶとを、とーっても少ないストロークで使っているんですね。だからバネ自体もシャフトに近いし、バネ受けも凹みが小さい極小サイズ。(画像はボクのムラマツ。リヒャルトではトリルキィバネ周辺はこんなにハッキリ見えない)。

 うーん、と思わず唸る作りです。それらこれらって、今回のようにうっかり引っ掛けて外してしまう、みたいな事故のリスクは増えるとは思うんですが、精緻な作りであることには違いない。

 たしかに、鉄バネらしからぬ、金バネの必要を感じさせない軽いキィタッチです。リペアさんの仕事も効いてると思うけど。旧さから言って東ドイツ時代、リヒャルトのオヤジ(失礼!)が材料の入手にも不自由な状態、金バネなんてとーんでもない、の状況で一生懸命作った楽器なんだと思います。

 リヒャルト・ハンミッヒって、学生時代憧れの楽器だったんですよ。小泉 剛先生門下の友人が先生所蔵の楽器を借りてて吹かせてもらったんだけど、いくらでも息が入ってコントロールもちゃんと効く、っていう楽器でした。そのころは若気の至りでパワー第一主義だったからね。

 その印象が強烈だったんで、その後楽器屋さんとかで見かけるたびに試させてもらったんですが、個体差が大きいのか、精緻な作りゆえにコンディションを保ちにくいのか、残念なことに二度と同じような印象の楽器には出会わなかったのですね。あの楽器は小泉先生のパワー吹き込みの成果だったのかな?

 彼女の楽器も「息が入る」というよりは「ドイツものらしからぬ(という表現が偏見なのかもだけど)繊細な音質」です。メナートとかに近いかも知れない。


 今ボクが興味深々なのは、こういう仕事が出来る人って、どういう人となりだったんだろう、ということ。もしかしてものすごく神経質で、お茶碗お椀お箸の置き方が1mmでもズレてると怒るひとだったりして。それって家族は大変だよな🤪



🎵 コントロール 🎵 2024/02/12

 メインに吹く楽器、少し若返りました。
ムラマツ・スタンダードの21000番代。たぶん1978年の製造だと思うから、CADETよりは20年くらい新しい。天下のムラマツだから、メカに対しての不安もだいぶ減って…

 ただし、例によってですが頭部管はオリジナルではありません。形状から言ってムラマツ製だと思いますが、CADETに装着していたものとは違って銀製です。

 CADET(頭部管はムラマツ72)でトレーニングしたのは、ざっくり要約すれば「40年以上慣れ親しんだストレート歌口のアンブシュアからの脱却」と「口内圧に依らない音のコントロール」だと思う。旧いムラマツの波型頭部管って「口内圧コントロール」が効かない、効きにくい気がします。通常口内圧のコントロールで吹くべき要素を他のコントロール(この場合流速)に置き換えなければいけない。

 あ、「口内圧コントロール」や「流速コントロール」って、あくまでもボクの感覚で命名した(笑)用語ですからね。フルートが鳴るのって物理現象だから、振動数が多い(音が高い)音を発音するには息のスピードが必要なのは、ヴァイオリンの弓を見ても明らか。低音はその逆。だからこの場合の「口内圧」「流速」てのはあくまでも、物理的な原則を踏まえた上での感覚的なもの。それに、そこをコントロールしようとして付随的に変化している他の要素もあるだろし。

 現代の楽器、それもクーパー以降はフツーにこの「口内圧コントロール」を使う前提になってると思うけど、旧い歌口はそういう概念があまり(ぜんぜんとは言いません)なかったんじゃないかな?ムラマツ波型歌口ならではの特性もあるとは思うんですが。でも現代的なコントロールがほとんど効かないオールドを吹いていると、なんかタイムスリップしているような楽しさがありましたが。

 例によって多ジャンルを吹いての「ツブし」の効き加減を、あちこちの現場で吹き比べて確かめた結果が同形状の銀製への移行に。形状から来る自身の身体的条件との相性は確認済みだけど、ボディも含め銀管だとかなり「現代的なコントロール」も効くので。



 あー2本をあちこちへ持ち歩くのは重かったぁ… (他の楽器のひとに怒られそう)




🎵 肉まんの響き 🎵 2023/11/31

 CADET-72Ⅱ(ボディがベトニー・カデット、ヘッドがムラマツmodel72の2本目)、だいぶ身体に馴染んできました。コイツの持ち味は他の楽器とはかなり違った響き。その特性から、ゴリゴリ行きたいときについつい吹きすぎてコントロールを失い気味だったんですが、そのへんのツボがだいぶ飲み込めてきました。

 けっしてパワーの入らない楽器ではないのですが、他の楽器ではフツーに出来る、「硬い音色(ねいろ)でゴリゴリ吹く」は上手くいきません。鳴らし方にコツがあるというか、彼女特有の「響き」から逸脱しないようにコントロールしてあげなければなりません。

 あらためて手元にある他の楽器を引っ張り出して比べてみても、このような響きを持つ楽器はありません。で、このCADET特有の響きをなんと表現しようかと考えた結果が、

 「肉まんの響き(笑)」

 ここで「時空を超える響き」とか言うとカッコいいけど、胡散臭いだけだから。フツーの、というか、井村屋やコンビニの普通サイズの肉まんではなく、横浜中華街「江戸清」の巨大肉まん。華正楼も捨てがたいですが、江戸清のほうが皮がふわふわで厚いんです。CADETの響きはこの江戸清肉まんの皮を思い出させるんです(おまえだけだって?)。音の芯が中身の具で、特有の響きがふわふわたっぷりの皮。名付けて「肉まん奏法」。ふわふわの皮がうまく出現するように吹いてあげないといけないのですね。

 肉まんのイメージでフルートの響き考えてると、「そういえば新しい楽器ほど皮が薄いよな」と。たぶんフルートにヴォリュームが求められるようになった結果だと思うけど、みんな「具をガッツリ」で勝負しようとしている気がする。味付けも濃くなる一方のような。「濃い味付け」方向で「ピザまん」「カレーまん」「角煮まん」とかのバリエーションつけようとしている気がする。

 そのような楽器はフルートが発音している音は「具」だけと捉え、その場の空間を「皮」としてそこの空間トータルの肉まんとして響きを創るわけですが、それってコンパクトな空間では薄皮にならざるを得ず、なにより傍らで聴く音が、特にデッドな場所だと「具だけ」状態なんだよね。「出来のよい皮」は「質のよい空間」に依存することになるわけで、なんか他力本願的で好きじゃない。

 よく生徒さんたちは「大ホールのいちばん後ろまで届く音で吹きなさい」と言われるわけですが(ボク言わんけど)、それは「強力な具」(必ずしもキツい音、というわけではないですが)でホール空間を「皮として」機能させる、ということなんですね。時として誤解して「突き刺して透す」になってるけど。

 逆に楽器自身で「肉まん」として成立している響きというのはある意味大ホール向きではないと思いますが、自分の使い方からすれば問題ではないです。もっとコンパクトな空間、あるいはマイクが相手ですから。


 まぁそんなアホなこと考えながらフルート吹いてるヤツはいないよね。ほかには…





🎵 オカルト?プラセボ? 🎵 2023/06/08

 例によって楽器とはゼンゼン関係ないところから入りますが、最後はちゃんと楽器のハナシになるのでしばしお付き合いを。

 2016年、天下のトヨタが「クルマのバンパーにアルミテープを貼ると走りが変わる」と言い出しました。トヨタは実際に純正の補修用パーツとしてそれ用に成形したアルミテープを販売していますし、ノア・ヴォクシーなどは新車から装着しているそうです。リクツとしては「プラスに帯電している静電気を逃がすことでボディ表面の気流を整える」ということらしいです。ボクぜんぜん理系アタマじゃないんで、理解にモンダイあるかもしれませんが…

 この手のアクセサリーパーツって、〇ートバックスとかのカー用品店に行けばあれやこれやとあります。過去、「世紀の大発明」みたいなうたい文句で登場したけどその後消え去ったものも数知れず。クルマニアの間では「あれらはプラセボ」というところに落ち着いていますが、なかには実際に効果があるものもあるからハナシがややこしいことに。でもいずれも「劇的な変化」ではなくて「気のせいだよ」って言われると「そっかな?」ってなってしまうレベルだからと思うんですが。

 でも今回は言い出しっぺが「天下のトヨタ」ですから、信用上オカルト・プラセボレベルのものは公表しないでしょう。実際にテストした自動車評論家のセンセイたちのコメントによれば、別に「トヨタ純正部品」である必要はなく、小さいものでもそれなりに効果はあると言う。で、通勤1号車だいちゃんに貼って実証実験してみようという企画(笑)。画像がそれなんですが、フロントのカウル下側、ちょとわかりにくいと思うんですが、20mm幅の3M導電性アルミテープを40mmくらいに切って、カウル下端左右に貼ってみました。

 結論

 サプリですね。これ。効かないわけじゃない。でも「劇的」には効かないです。

 だいちゃん、極低速域(停止直前ですね)でふらつき気味になるのが気になっていて、そこに効かないかな、と期待して試してみようと思ったんですが、わずかに効きます。あと、スロットルがわずかに軽くなった気がします。フロントフォークの動きも心なしか少しスムーズになったような…

 静電気を放電(中和?)する効果って、空力的なものだけではなく、可動部分の動きをスムースにする効果もあるそうです。トヨタ以前でも経験的に「バイクのリアサスに貼ると動きがスムースになる」が知られていたそうな。これで本当に静電気が中和されているのならば、実際にふらつきに効果があるのならば、それはステアリングコラムシャフトの動きがスムースになった、てところなんじゃないか?シャフトなのかベアリングなのか、ほんの少し「動き始めに力が要る状態」になっていて、その反動でふらついてたんじゃないか?と。

 スロットルも、10年取り換えていないアクセルワイヤーがケースのなかで、静電気のせいで摩擦抵抗が増えてた?そこらへんが緩和されたんじゃないかと思います。フロントフォークもですね。空力的な部分は、アルミテープ貼り付けてから高速走ってないんでまだ解らないんですが。

 懐疑派が反論の根拠にするところは「じゃあなぜメーカーやレーシングチームはやらないのか?(トヨタは純正採用しましたが)」というところですが、やはり効果があるとしてもわずか、そこの対策するなら他の方法で、というところなんでしょう。ぶっちゃけだいちゃんは1981年式のポンコツだから、もしコラムシャフトに問題があるなら本来の対処方法はパーツ交換、てことでしょう。なんならチタンコーティングもして。「静電気」ってことは湿度その他の条件でも結果は変わって来るはずで、常に安定したデータ(?)は出ないんじゃ?F1チームにしたって不安定な静電気対策なんぞをする前に、もっとまっとうな空力追求がある、というところなんでしょうか?ニューウィー先生に直接聞いてみたいところではありますが。

 実は以前にも、アルミテープではなくて「静電気放電ナット」を試したんですが… 通常のナットにトゲトゲを溶接したもので、このトゲトゲが静電気を空中放電する、ということだそうです。これをバイクのキャブレター近くのナットと交換すると、たしかに変化があります。メリット的には高回転域のパワー感が少し増したり、デメリット的には極低回転域(スロットル開け始め)の粘り感が少し減ったり。最初はその変化を実感して「おおお!」て思うわけですが、落ち着いて考えてみると「キャブの口径upと同じじゃね?」と。デフォルトのキャブよりも口径の大きなものに替えると同じような変化になります。てことは、それを狙うならばイマイチ不確実感のある静電気対策ではなくて、キャブ口径upしたほうが確実、てなりますよね?


 お待たせしました。やっと楽器のハナシになります。先日ウィキ先生を見ていて驚いたんですが、フルートの発音原理に関しては実はまだ定説は定まっていない、と。あーらびっくり。メーカーも、われわれ奏者も「経験的」に対処してきただけで、科学的根拠には基づいてなかったんですね… (まぁ科学的だからよいとは思いませんが)
 その「経験的」なところから思ってたんですが、音量の限界のひとつって、歌口から気流が剥離するところなんじゃないか?まぁそれだけではないとも思いますが。でも静電気中和がクルマのボディ表面の気流を整える効果があるのなら、もともと導電性の材質である歌口(フルート)だってひょっとして…

で、

 ちょっと効きます… 効いてると思う。リッププレート向こう側の「息離れ」に関する部分で。ラテンのフレーズにあるパーカッシブなハイノートなどは明らかにヒットするエリアが広がったと思います。導電性である金属製のフルートが帯電するのか?楽器は人間が持っていて接地していないのですから、まぁアリエルのかも。ただ、楽器のチューニング(ピッチではなく)ってキモはは「バランス取り」だと思います。ファインチューニングの範疇ですが、交換用のクラウンや反射板、ウエイト付加用のアイテム。それらに交換して当然起こる変化がまさに自分が求めていたもの、デフォルトでは不満があったバランスの取り直しになるならばいいですが、世の中そんなに都合の良いことばかりじゃなく、が現実でしょ?単純に楽器のウエイトが増えれば傾向としてはfのパワー(感だけだったりするけど)増大、音の深み増す方向、でもデメリットとしてはレスポンスの悪化とか、pでの響き悪化がよくあるパターンかと。いずれにしても、「取り付けただけ(交換しただけ)」で全てが良くなる魔法のアイテム、なんぞ存在するわけがありません。もし「方向性として」それを「採用」したほうがよさげ、の場合でも他の部分もチューニングしてバランス取り直しが必要なはずです。メーカーが纏めたバランスを「崩す」のですから。

 販売されているものには見向きもせず(笑)、自作のチューニングアイテムを複数ブチ込んでいますが、アルミテープ貼り付け以前の状態からはあちこちでバランス取り直しする必要が生じました。どこをどうしたのかはすみません企業秘密なので…

 究極バランスが取れているのはやはりメーカーが出荷したオリジナルの状態だと思います。でもメーカーのバランス取りの段階でボクの唇とか息は要素に入ってないからね。ボクのように口端が上がらない(上がりにくい)唇はメーカーが想定のアンブシュアには含まれていない気がします(あるいはあくまで少数派として切り捨てられている)。工房系で製作者と相談してハンドメイドで作ってもらえば、とも言われますが、自分でもよくわからないアタマの中の音、音楽のイメージを言葉で説明できるとも思えず、「吹いて聴かせてもらえば」と言われても毎日違うことをやってる人生、「・・・・」とならざるを得ず。長年の「ひとりでできるもん」追求の結果、ベースにどういうものを選べばよいか、どこをどうイジれば好みのバランスになるか、もだいたい把握しましたから、自分でやります… 自分の◯◯は自分で拭く。





🎵 笛の音(ね) 🎵  2021/11/13



 世界中の祭礼・式典でさまざまな笛が使われます。楽器の種類としては打楽器と笛(タテヨコ含め)の仲間が一番登場頻度が高いように思われます。

 物語にもよく登場します。「ハーメルンの笛吹き男」は有名ですが、インドのクリシュナ神も横笛を吹いて羊飼いの娘たちをうっとりさせた、と伝えられていますし、「魔笛」のタミーノも笛の音で野獣たちを手なずけた。ドラクエにも「妖精の笛」があるし、プリキュアの笛は娘が持ってた(笑)。

 打楽器、太鼓、パーカッションの類いって「身体で聴く」イメージがあるけど、「笛の音」にもなにか、そのような「魂」なのか「無意識」なのかに訴えかける効果があるんじゃないか?と笛吹きの自分は思っているのですね。そもそもが自分自身がそれにヤられて笛吹きしてるのかも知れないのですが。

 幼稚園とか保育園で子供たちにフルート吹いて聴かせると、まぁ毎回ではないですがかなりの頻度で、終わったあと「スススー」って寄ってきて「ピトー」ってくっついてはなれない女の子が現れます。小学校でもいたなぁ。共通しているのは活発でよく喋る子ではないということです。なにかうまく言葉にはできないことを訴えている感じです。

 今の時代、下手するとセクハラに間違われかねないのでこっちが慌てるんですが、たびたびともなると彼女たちが何を感じているのかを是非知りたいのです。

 もうひとつの忘れられないエピソードは、悲しいことにお弟子さんのひとり(僕より年上ではありましたが)が亡くなっての告別式で、頼まれて吹いた時のこと。吹き始めるやスグに、風もないのに本堂の窓が全部ガタガタと鳴り始め… こちとらタイタニックの楽士じゃないですが途中でやめるわけにもいかず… そのうちに周りの会葬者がざわついてきて「きっと〇〇さん(故人)が聴きにきたのよ」と。


 〇〇さん、もうすこし静かに現れてくんないかなぁ(笑)。あるいはご本尊様が「テメー下手糞な笛吹くんじゃねえ!」てお怒りだったか?いずれにしても「笛の音」にはなにか不思議な力があるんじゃ?とますます思える今日このごろ。「笛の音」だけではなく「音楽」になのかもしれませんが… 納得できる答えを知りたいです。




🎵 鈴効果 🎵  2021/04/05



 「鈴」ってだれでも身近に2~3個はころがってるもんじゃないかと思いますが…


 ボク以前から不思議に思っているんですが、あれってサイズの割に音大きくないですか?まぁモノによってさまざまでもあるし、サイズもいろいろありますが。
 
 商売柄、「音の出るモノ」すべてに興味があります。そのなかで「サイズの割に」と感じるものって、自身の音を効率よく出すことの参考になるんじゃないかって、特に興味が湧きます。
 
 例えば「鳥のさえずり」。特にウグイス(シツレイ、「モノ」じゃないですね)。やたらと「透る」じゃない?もう一昨年になってしまいましたが、ウチのそばに「トッポジジョ!!」て囀るウグイスが縄場って、毎日楽しませてくれたんですが、居場所を変えながら、かなり遠くのほうで囀っていてもはっきり聞こえます。フルートなかなかああはいかん(汗)。

 で、「鈴」も、「この大きさでこんなに大きな音が」の部分にとても惹かれるのですね。オマケにフルートと同じく、大きさによって、は、まぁ想像つくとしても、材質やつくりによっても音は違う。そういえば仏壇の「りん」も、教会のカリヨンもお寺の梵鐘も、音がよく透りますよね。梵鐘なんか成分的にはけっこう低い周波数帯域だろうに。


 ウチの生徒さんのおひとりに、「とんでもないこと」(笑)考えついたひとがいて、ボクも面白がって一緒にあれこれ試してるんですが(笑)… 公表するにはまだチトはやいかな(笑)。
今のところ、「鈴効果エフェクター」とだけ言っておこう。楽器に取り付けるアイテムって基本的に邪道だと思ってるんですが、あくまでも「ボクの好み」には合うかもです。この手ってエンジンオイル添加剤と同じで(笑)「気のせい」なのか「実際に効果あり」なのかの見極めがムズカシイと思うんですが、研究成果報告はデータ(?)が出そろってからということで(笑笑)。






🎵 ジャルマ・ジュリオ 🎵  2020/12/25



 コロナ禍でウチにいる時間が増えたおかげで、楽器庫(=押し入れ)の楽器をあれこれ引っ張り出してきて彼女たちの個性の違いを楽しむ時間が増えました(笑)。


 フランスのジャルマ・ジュリオ。オールドフレンチ界ではロット、ボンヴィル、ルブレと共にトップ4と言われる(言われないって?)楽器ですが・・・

 オールドフレンチって基本的に興味なかったんですよね。自分自身の音の好みから言っても「楽器はドイツだろ」って思い込みもあったし。メナート、それもフランツ時代の旧い半木管メナートを愛用していた時間、長かったですし。

 でもあるときふと、「フレンチを知らずに終わるのもなんだかな」と思い立ち、お気軽に手に入れたのがこれ。ロットやボンヴィルじゃ、とてもじゃないですけど「お気軽に」は買えないですから。


 ジャルマ・ジュリオのマイショー製・カバード(?)C足トーンホールハンダ付け。オールドのフレンチって、洋銀管(今の洋銀とは成分が違うそうなんですが…)でもソルダードのトーンホールってけっこうあるんですね。まぁ当然とこととしてトーンホール引き抜きの技術が開発される前はソルダードで造るしかなかった訳ですが…

 1950〜55年くらいの製作と思われ、コンディションは、入手したときから悪くなかったです。あまり酷使されていなかった(そういうのを選んでいるんですが)雰囲気で、パッドも割合最近に交換されているようです。微調整と、使うことでの馴染みで済む状態。

 「工芸品のような」と形容されるロットとは違い、ポイントアームの造形は粗いし、Gキィのポストなんか若干傾いて立ってる(タンポは合わせてある)けど、その辺は二の次にされているようですね。


 で、肝心の音のほうなんですが、ソルダードトーンホールの影響がすべて、とは思いませんが、いやぁ個性的、というか、ドイツものとも日本製とも違いますね(あたりまえ?)。「本来はこうよ」と楽器に言われているような息の入れかたをすると、いわゆるのフレンチらしい、古い録音で聴いたような音がしますが、微細な、わざと支えていないような息を入れても(邪道だとは思いますが)そこそこ反応します。なのでジャズ・ポップスで使うウィスパー的な発音が結構やりやすいです。
 「個性的」は肯定的な表現ですが、ネガティブ表現での「クセ」も満載です。ある意味だれにでもフレンドリーになってきた(販売戦略でもあるけれど)現代の「モノ」とは違い、モノにもっと主張があった時代の楽器は、製作者の意図から外れるとうまく鳴ってくれませんが、それを上手く探り当てられると楽器が、製作者が「そうそう」とほほ笑んでくれているような感覚があります。この楽器の場合、前述のような邪道的扱いでも許してくれる部分もあるので、めちゃくちゃ頑固なおばあちゃん、というわけではありませんが…
 オールドフレンチでよく言われる「中音C#が高い」はたしかにその通り。ほんの少しだけキィの開きを詰めてみましたがまだ高い。速いパッセージはともかく、4分音符以上では替え指必須。でもこんなことはC#ホール位置の設計でどうにでもなるはずなんで、なにか他の要素、C#以外でここを開放するフィンガリングとの絡みでそちらを優先したとしか思えません。おそらくここを変えるとオールドフレンチに共通する音色感、おおげさに言えば世界観が変わってしまうのでしょう。

 上手く扱わないとただの音程悪い、線の細い、息の入らない楽器ですが、音楽的だし音量も必要充分ですね。


 たしかに、オールドフレンチの音を形容するときによく言う、「粉砂糖振りかけたお砂糖菓子のような音」です。で、これでごりごりジャズなんか吹いていると、なんかイケナイことをしているような、子供時代のイタズラやらかしてた時みたいな気分のような、あるいはパイ投げでもしているような破壊的爽快感がありますが、度を越すと楽器に拒否られる感触は当然あります。当然現代の、それもゴールドの楽器とかには及ばない部分もあるわけで、どっち取るかですね。



 フランス人やるなぁ。






🎵 キィワーク 🎵  2020/11/17



 アメリカ製のオールド、ベトニー・カデット。
 パッと見、目につくのはメナートの金属管のように、ポストリブを持たないポスト・管体直付けというところです。「メナートの」説明によれば、管の響きを止めないように、とのことですが、銀管だとやはりキィポストの設置方法としては少々華奢で、キィバランスが狂いやすい、という評判がこのタイプのメナートにはあるようです。コイツは肉厚の洋銀なのでまぁ大丈夫かと。他の楽器の扱いに増して衝撃を与えないように、とは気をつかっていますが・・・

 よく見ないと解らないところにもいろいろあります(笑)。画像で解るかどうかなんですが、キィカップとシャフトが同一平面上にありません。カップに対してシャフトが低い位置にあります。


 これが意図した意味をいろいろ考えてみたのですが、たぶんシャフト側と反対側でタンポがトーンホールに接触する時間差を少なくしようとしたのではないかと。その効果は… うーむ、ある気もしますが、他を同一条件でここだけ変えたものと比べないと、正確なところは解らない、というところがホンネです。もうひとつは、このキィの形状によって右手は指先以外の部分が楽器に触れにくい。自然と教則本的な「まるみを保った指のかたち」になる傾向があります。指から見るとキィカップが前傾していることになるので、カヴァードキィであることもあってたまさか見かける「伸びた指」になりにくい… 「CADET」はベトニーのステューデントモデルの位置づけですから、「正しい手のかたち」の習得のため?深読みしすぎかな?このことでタンポ合わせがやりにくい… のかどうかは、自分でやらないでいつもお世話になっている田村フルートさんにお願いしたのでわかりません。たぶんやりにくかったと思います。いつも有難うございます・・・


 Bettoney-CADETは生産が続いていたあいだにコストダウンの為どんどんデザインが変わっていったようで、ボクのは足部管のダブルローラーキィや、キィカップのデザインから言って1955年よりもう少し旧いかも知れません。求むデータ(笑)。シリアルNoは7935です。ロットのように100年選手とまではいかないとしても、ボクよりお年寄りなことは確かです。






🎵 オイル管理 🎵  2020/07/23


 キィのオイル管理なんですが、

 海外製の、しかもイイお歳だと、けっこう悩み事が多いです。国産大手メーカーの楽器で、フツーのキィオイルを使って問題が出なければべつだん悩むこともないですが、われわれって、キィタッチのビミョーな反応で「あ、そろそろオイル切れかな?」て判断するじゃない。でもこのメナートの場合、フツーに注油してても、「また抜けた感」が出るのが早いんじゃね?と。

 もう10年以上のお付き合いで、いままでとくにキィ周りのトラブルは出ていないんだから気にしなくてもいいかとも言えるんですが、先日、Aisレバーの動きがちとニブいかな、と感じたついでに、オイルの廻り具合をチェックしてみることにしたんですね。

 木管フルートって、ちょっとしたキィの動きのニブさを甘くみているとヒドい目に会います。キィの動きが悪くなるのは、どうやらボディが「ゆがむ」ことからくるらしい。「チィーと動きが悪いかな?」を放置しとくと、湿度の低いホールや、スポットライトの直撃を受けるライブハウスで突如固着します。過去、他の楽器でどんだけヒドいめに遭ったか。温度、湿度の変化で伸びたり縮んだり、反ったりあくびしたり(?)しているらしいんですね。木の「枯れ具合」とも絡むらしく100年もののオールドとかにはこの症状はあまりなく(まぁキィクリアランスも大きくなっているんでしょうが)、新しいものほど目立ちます。このメナートボディは推定年齢60歳くらいなので、「枯れる」までにはもう少し、ということなんでしょうか。

 いつもと同じように注油してから、少し時間をおいてキィの連結調整ネジ部の、ネジ頭と連絡プレートの間に「メンズフェイスあぶらとりフィルム」の細片を挟んでどのくらいオイルが滲んでくるかを見ます。(上の画像のFis連結部に挟んであるんですが、見えないですよね…)


 高価な「和紙なんちゃら」の必要はなく、この合成素材フィルムのものが一番よく吸ってくれます。

 で、結果はというと、

 画像のFis連結部は何回取り換えても漏れおさまらず、つまりオイルは充分に廻っている(この場所には注油していないので)ということなんですが、逆に過剰注油状態かと。でも例の「オイル切れた?」感に従ってなんで、さほど過剰な頻度とは思えない。
 うーむ、現代の楽器と比べたらやはりクリアランスが大きいか?てことは「旧いバイクには堅めのオイル」と一緒で、もう少し粘度が高いもののほうがいいのか?

 Y社のキィオイルだと、クラリネット用の、もうすこし粘度が高いものが手に入るので、それにしてしばらく様子を見ることにします・・・





 
🎵 使い分け 🎵  2010/01/07



 よく質問されることに、「クラシック音楽」と「ジャズ」(「ラテン」、「ポップス」て場合もあります)の違いってなんですか?というのがあります。

 ハイ、お答えします。無理を承知でひとことで言ってしまえば、「価値観の違い」ということです。( ̄□ ̄|||) 「各要素の優先順位の違い」とも言えるかもしれない。ネイティヴではない、かつ無宗教者が各地・各文化の音楽を客観的にとらえようとすれば、そういう結論にならざるを得ないと思う。ネイティヴは、その地、その文化のなかで生まれ育ち、意識無意識に伝統を受け継いでいる。それに対してヨソもののアプローチは違うべきと考える。

 自分の立ち位置、価値観だけでモノゴト○×決めるから、未だに世界中紛争が絶えないんじゃ? 同じ「音楽」である以上、そして同じ「ニンゲン」の行う行為である以上、根底にあるものは一緒なのですが、クラシック(正確にはヨーロッパ古典音楽かな?)では重視することがジャズでは二の次、ジャズで重要なことがラテン、エスニックでは三の次、ということがあると思っている。


 クラシック音楽は発祥からしてヨーロッパの王侯貴族・上流・特権階級、そして教会からのもの。他の文化でも、たとえば日本の雅楽(これはルーツとしては中国から朝鮮経由…てことはもっと西にも辿れるわけですが)や北インド伝統音楽のように、「宮廷音楽」として、似たような歴史的背景を持つものがあります。そしてそれらは基本的には「お勉強」「伝承」あるいは「教育」しなければならないもの。伝統をキチンと伝えるためにも、長年の「修行」を要求するものです。対するジャズやポップス、○○音頭の類は、基本的に庶民の音楽です。いわゆる「大衆音楽(という言い方は差別用語クサくて気に入らないのですが)」。最終的にはカッコよくてナンボ、楽しくてナンボ。まぁいずれにしても何も気にせず好き勝手やっていいわけではないですが。

 また、これもよく質問されることではありますが、「アドリブ」(あるいはインプロビゼイション=即興演奏)と「デタラメ」は違うのです。それぞれの音楽ジャンルでのアドリブはそれぞれのジャンルでの歴史を背負っていて、かならず「伝統」を感じさせるフレーズが含まれています。
 「庶民の」音楽であっても、例えば世襲の職業音楽家が多いハンガリーのジプシー(は現在差別用語なのですが)バンドや、キューバのバンドは世襲が多くて、つまりは親父からキビシく仕込まれている。無意識だったとしても「伝統」が刷り込まれているわけですね。オヤジやセンパイが吹いていたフレーズが受け継がれているわけです。


 それぞれに違う歴史・宗教・背景を背負っているのだから当然のことではあります。それらをすべて説明していると長くなるので本題に戻りますが、求めるものが違う以上、楽器に求めることがらも違ってきます。

 学校教育のおかげ(多分に偏向していると思うが)で、ある意味、一番理解されているのは「クラシック音楽的価値観」と言えますから、便宜上それと比較してお話しすると、まず音、音色に対する美感・価値観が違う。それによって奏法が変わります。ジャズフルートの伝統的な奏法では、音色の変化はさほど重視しません。個性の次元にかかる要素でもありますが、意識的に音色の変化を「拒否する」指向もあります。ヒューバート・ロウズやルー・タバキンのようなフレーズ、いわゆる伝統的なバップのフレーズには、過度の音色変化は似合いません。音色の変化を意図的に抑えることによって、逆にフレーズの構築感を際立たせたい、という意図があるからです。


 ただ、過去の巨匠の演奏に関して、あえて誤解を恐れずに言えば、サックス持ち替えのジャズフルートプレイヤーは概して、フルートのアンブシュアコントロールに関しては、クラシック奏法の観点から見ると、必ずしも理想的な状態でないことが多い。「フルートの音」が欲しいときにフルートに持ち替えるんで、「パワフル」とか「泣き」のときはサックスでやればいいわけですから。音色のコントロールアンブシュアと呼吸法の協調した、時間をかけての追求が必要な、デリケートなテクニックですが、そこらへんの重要度があまり高くない訳ですね。

 やはり価値観から来ますが、ヴェルカントのようなトーンはジャズにふさわしくない…という理由もあります。いかにも「鍛え上げました!」的な美声が常にベストなのか?

  伊集院光さんのギャグで、なんでもかんでもオペラ風に歌うの、ありましたよね。コンパクトな会場でクラシックのソプラノ歌手が歌うとその声量に圧倒されますが、だからと言って「ミスティ」をその声で歌われてはタマらない。「わたしを見て、みて、みてええええええおりゃあ!」みたいでしょ。
 サックスのアンブシュアとの妥協点、という現実的な問題もあります。ランボーな言い方ですが、いわばフルートを初めて持った中学1年ボーズのアンブシュア状態を、それを逆手にとって個性にしてしまっている、とも言えます。そしてそのスタイル・音色感が、ジャズフルートの伝統の一部になっている考えています。
 
 ヒューバートはフルート専業(サックス吹かないらしい)ですし故ジュリアス・ベイカー門下のジュリアード出身で、学校出たてのころはメトのオケでトラしてたりしたそうですから、それにはあてはまらないようですが。ということはヒューバートのプレイで感じる抑制された音色感は、テクの限界から来るものではなくて、意図的になされている、ということですね。

 これらのことを理解しないと、「クラシック上がり」の場合、持っているテクがかえって足かせになる、というジレンマを生みます。テクは教わった、身につけただけでなく、それを使って何を表現するのか…自分が何を言いたいのかに結びつかないと何の意味もない。出来るテクはゼンブ並べればいいってもんじゃないです。ヴィブラートも、つけりゃいいってもんじゃないです。ジャズのフレージングの場合、必ずしもノーヴィブラートではありませんが、つけすぎるとそれだけですべてがブチコワシ。
 「歌う」ために、あえてチープな音色を選択するときもある。音大生・音大卒の生徒にジャズフルートを教えるとき、ここを理解してもらわないと「どこぞのお嬢様が不釣合いな赤提灯で飲んでいらっしゃる」ようにしか見えない(聴こえない)んだな。ドレス着てヤキトリ屋に居るようなもんですね。

 ジャズの場合、一般的に、レスポンスの早い楽器、かつ抵抗感はそこそこある楽器でないと吹きにくい。モニター環境がキビシいとき、楽器の抵抗感を頼りにしますから。あまり抵抗感がない、息を入れやすい楽器だと意図せずオーバーブロウになりやすいからだと思います。唇から出た後の息ビームは大気解放(?)なんで、実際には押し返してくるわけじゃないですよね。モニターからではなく聴こえづらいとしてもリアル聴こえる(もっぱら歌口からの)レスポンスということですね。
 そして音色の変化幅は狭くていいとしても、安易に発音したときにも、一定の音色をキープしてくれるようだと有難い。クラシック音楽的美感では、ひとつひとつの音を充分に「準備」したうえで発音しますが、アドリブ主体のジャズでは「思いついたものをスグ」吹きたいので。それでも破綻しないでくれると有難い。あまり「発音準備」が要る吹き方はキビシいです。反応が早いほうがいいです。現実問題ヤマハ211Sのほうがやりやすかったりするのはこの辺の事情から。クラシック音楽的美感そのままの発音では、フレーズ集をそのまま暗譜して吹いてる…アドリブではない…ように聴こえます。
 それに基本マイクを通して吹きますから、いわゆる「マイク乗り」…生音と録音された音、モニターを通して聴いた音色との違いが少ないことも重要。マイクはどうもフルートの基音成分を拾いにくい気がします。オールドのヘインズがジャズ屋に人気なのは、この辺の理由なのかな?

 これがラテンになると… ひとくちにラテンと言ってもこれもまた幅広いのですが、ラテンはとにかくリズムとノリが命。そのことを最優先に価値観が出来上がっています。いくらフクザツなリハモナイズしても、ノリが悪かったら意味がない。
 いわゆるキューバプエルトリコのスタイルは、過去長いこと、スペイン語で「シンコ・ヤーベス」(5つのキイ)と呼ぶオールドスタイルのフルートを使っていた伝統から来る音色感と、マイク(PA)がなかった時代の名残りで、使う音域がやたら高いのです。最高音F7まで、ほとんど高音域にとどまるのがスタイル。反対に低音域はあまり使いません。なので、とにかく高音域(超高音域)の発音が容易で、多様なアタックを許容する性格を持っていることが条件になります。とくにD7〜F7の最高音域は、楽器によって出しやすさがかなり違いますから。クラシックでも近代以降の作品では、D7はわりあいフツーにありますが、(プロコフィエフソナタⅠmov等をはじめとして)キューバン・ラテンの場合これらのように「一発芸」ではなくその辺りに居続けますから、なるべく「口先吹き」で高音域が吹きやすく、あまりキツくない音色で吹けるものが望ましい。

 あ、でもね、キューバの連中ヘッドコルクを動かしていわば「高音域専用機」にしてますから、ノーマルのセッティングで対抗しようとするとアンブシュア壊します。
 
 シンコ・ヤーベスを吹くのはキューバでも年寄りだけになりました。お爺さん世代の、昔からベーム式を使っているオルケスタ・アラゴンの大御所、リチャード・エグエスや、峰岸門下の先輩でもある赤木りえさんは、少しでも音質を柔らかくということなのでしょうか、リップがエボナイト象牙?黒檀?樹脂?)の頭部管を使っています。エグエスの場合は単に入手しやすかった楽器が東側の、ドイツ風樹脂リップの楽器だったからなのかも知れませんが。プエルトリコ出身のネスター・トレスは頭部管のみグレナディラのものに替えています。デイヴ・ヴァレンティンやキューバの若手代表、マラカは普通の金属製ですね。たぶん銀。


 そのマラカなんですが、マラカのバンドとは昨年キューバでのベニモレ音楽祭で対バンになりました。というより行くまで知らなかったけどベニモレ音楽祭のオーガナイザーのひとりがマラカだったのですね。出番がマラカのバンドの直後で、正直やりにくいなぁ、と思っていたのですが、マラカバンド、すっかりラスベガスのショウバンドと化してて(実際1年のうちのほとんどはアメリカへの出稼ぎなのでしょう)、マラカ、歌ってるかギロこすってるかで、ゼンゼン吹かないでやんの。生マラカにケッコウ期待大きかっただけにがっくし。まぁ叩きのめされずに済んでよかったとも言えるが…









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